週休3日制はいつから? 導入に伴う意外なデメリットについて

  • 2022年4月26日
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2022/4/25のYAHOO!ニュースにて週休3日制に関するニュースが取り上げられました。
現役労働者にアンケートをとったところ、なんと4人に1人はこの制度に反対していることが分かったそうです。

調べてみると週休3日と聞いて手放しに喜べない意外なデメリットが見えてきました。
果たして週休3日制が義務化されるのはいつなのか。
そして導入した結果、サラリーマンにはどのような影響が出るのでしょうか。
今回はこの点についてまとめてみました。

週休3日制は現状、義務化の予定はない

『週休3日制』が注目されたのは2021年6月です。
政府は閣議決定した「骨太の方針2021」にて週休3日制を促進するための制度を後押しする、という内容が盛り込まれました。

ジョブ型正社員の更なる普及・促進に向け、雇用ルールの明確化や支援に取り組む。裁量労働制について、実態を調査した上で、制度の在り方について検討を行う。兼業・副業の普及・促進のため、ガイドライン102の周知、取組事例の横展開等に取り組む。選択的週休3日制度について、育児・介護・ボランティアでの活用、地方兼業での活用などが考えられることから、好事例の収集・提供等により企業における導入を促し、普及を図る。

「経済財政運営と改革の基本方針 2021 について」より抜粋

盛り込まれたといっても義務化ではありません。
選択的との記載の通り、あくまでも現状は各企業ごとの判断に任せているのが現状です。
そのため今日、明日ですぐに義務化、という可能性は低そうですね。
コロナ禍の現在、テレワークといった業務の見直しが活発化してきています。
こうしたなかで働き方の変化が加速することで近い将来、義務化という流れは十分考えられるでしょう。
現在は大手企業が続々導入を表明しています。
佐川急便、NEC、パナソニック、ユニクロなど日本の名だたる企業が続々表明している一方、中小企業などはまだその段階にまで至っていないのが現状です。
果たして日本に定着するのが先か、義務化されるのが先か。

ちなみに厚生労働省では以下のような週休3日制に関する専用サイトを開設しています。

多様な働き方の実現応援サイト

現役世代の反応は…

冒頭のアンケートに戻りましょう。
こちらのアンケートは調査会社が全国の500人を正社員を対象に実施しました。
そのなかで「週休3日制で働きたいと思うか」の調査を行った結果、「働きたいと思わない」が27.5%に達したのです。
500人のうち4分の1以上が反対した結果となりました。
それには手放しに休みが増えることを喜べない人たちが一定数存在するからです。
これは後述するデメリットにも関わってきます。
一方で週休3日制で働きたいと考えている人たちの意見もさまざまです。
働く人達のダイレクトな気持ちが見え、とても興味深い結果でした。
是非実際の記事を一読することをおススメします。

話題の「週休3日制」社員の4人に1人が反対 休日増の“代償”はどうなる?

週休3日制によって変わる生活 メリット

週に休みが1日増えることでどのようなメリットがあるのでしょうか。

  • 仕事とプライベートを柔軟に両立できるようになる
  • 労働不足が解消される
  • 仕事にメリハリをつけることができる

なんといっても休みが増えることで、プライベートが充実することが大きいですね。
例えば三連休とした場合、毎週ちょっとした旅行にもいけてしまいます。
逆に1日働き、1日休むを3セットという考え方もあります。
この場合、翌日は休みであるため、当日の仕事に対するモチベーションは高くなることでしょう。
また前日は休みであったことから、疲れがとれた状態で仕事にのぞむことが期待できます。
また、平日に休みが取れるようになれば、市役所や銀行といった平日の日中にしかできない用事を済ますことも可能です。
ちなみに今回のアンケートでは三連休よりも現在の2連休に+どこか1日を希望する人のほうがわずかに多かったようです。
三連休になると連休明けのモチベーションの低下や継続していた業務が途切れてしまうなど、仕事の質を下げかねない恐れがあるようです。

この他、休みの日に資格の勉強や副業を行うなど、自己投資や新たな仕事のチャレンジするなど、生産性の向上にも繋がります。
この他、出産や子育てなどにより退職せざるえない女性でも仕事を続ける可能性が高くなります。
当初よりプライベートが充実することばかりに目がいきがちでしたが、会社にもメリットがあるといえます。
即ち、生産性向上、福利厚生の充実化による社員の獲得など。
自由な時間が増えることで、さまざまな良き可能性がこれからも生まれることでしょう。

給与減? 週休3日制に伴うデメリット

今回の焦点となるデメリットはどうでしょうか。

  • 給与が減る
  • 1日あたりの業量が増える
  • 休日設定、就業規則の複雑化
  • 取引先会社、顧客とのスケジュールの調整が困難
  • 社員同士のコミュニケーション不足

なんといっても誰もが真っ先に気にする点、それが給与が減る可能性です。
今回のアンケートにおいてもこの点が特に懸念される結果となったようです。
単純に1日分の休日を増やした場合、当然月あたりの業務時間は減ってしまいます。
業務時間は通常、就業規則に定められており、多くの会社ではこの業務時間分、仕事をすることで満額の給与が発生します。
その業務時間が少なるなる場合、当然給与も少なくなります。
例えば、これまで月に20日働き、月収20万円だったサラリーマンの場合はどうでしょう。
16日しか働かなくて済む一方、月収は16万円に下がります。
20%の削減は死活問題となることでしょう。
実際のところはこれほど単純なものではなく、各企業ごとに給与体系が見直される可能性があります。
しかし単純に業務時間が減る場合であれば給与が減ることも覚悟しなければならないでしょう。
一方で、これを解消する方法もあります。
1日あたりの業務時間を増やし、月あたりの業務時間を週休2日制と同じにする方法です。
例えば週40時間働く必要があったため、1日あたり8時間×5日で勤務していました。
これを週休3日制とした場合、1日あたり10時間×4日で勤務することで、業務時間を依然と同じに保つ方法です。
これによって少なくとも業務時間が減ることに対して給与が減るという事態は避けられるでしょう。
ただし、1日あたりの業務時間が長くなることで疲労度や集中力の低下など、体調面や効率面での低下が懸念されます。
よって週休3日制が導入された場合、

  1. 従来通り週休2日制→バランスよく働きたい
  2. 週休3日制とし、1日あたりの業務時間は変更しない→給与よりプライベートを優先させたい
  3. 週休3日制とし、1日当たりの業務時間を長くする→給与を保ちつつ、週に3日の休みが欲しい

人によってこの3パターンに分かれることになります。
それぞれの事情にあった働き方、という意味ではこうした複数の選択肢があるのはありがたいことです。


一方でこうした多様な働き方により困るのは会社側、特に経営層や総務です。
給与体系や就業規則、日頃の勤怠管理などが複雑化します。
これによって彼らの業務量が増え、結果的にワークライフバランスを崩してしまうようでは元も子もありません。

この他、接客業を中心とした仕事の場合、他の取引先の企業や顧客と取引する際、業務時間がずれてしまい、業務効率の低下やサービス品質の低下につながってしまう恐れがあります。
これを許容する社会になる(週休3日制が広く周知、実現する)ことができれば、この点については解消されるでしょう。

最後に、社員同士のコミュニケーション不足が懸念されます。
人によって休むタイミングが異なる場合「どうしても〇〇さんとこの日に話をしたかった」といったことが多々発生することでしょう。
業務への影響が考えらえることはもちろん、単純に社員同士のコミュニケーションの機会が減る、という点ではデメリットといえるでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。
週休3日制によって、働きやすくなる人とそうでない人。
業種、業界はもちろん、個人ごとにあった働き方のスタイルによりそのメリット、デメリットはさまざまです。
今後週休3日制が義務化された場合であっても、やはり週休2日制がよかったと考える人も一定数は出てくることでしょう。
働き手が働きやすくするための制度ですからこのあたりは融通をきかせた法整備や企業への理解が求められるのではないでしょうか。
週2日制が当たり前となった今日。
いずれ週休3日が当たり前だと思える日がくるのでしょうか。

  • 週休3日制は現状義務化されていない
  • 4人に1人は週休3日制に賛成でない
  • 週休3日制により多様な働き方が実現できる
  • 週休3日制により給与が減る可能性がある


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