NHK受信料は払わなくてよい?噂のチューナーレステレビとは

  • 2022年2月23日
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2021年12月、ドン・キホーテより発売されたチューナレステレビが今バカ売れしている。
「NHK受信料を払わなくよいテレビ」として紹介されたチューナーレステレビである。
発売されて以降その動向に世間が注目した。
発売から2ヶ月が経過した現在、ドン・キホーテでは売り切れが続出しているとのこと。

今回はなぜ受信料を払わなくてもよいのか。
チューナーレステレビについて調査しました。

新生活に向けてテレビの購入を考えている人には是非、当記事をお読みの上、ご検討ください。
もしかするとテレビの購入代、受信料が不要となるかもしれません。

NHK受信料の現状

まずチューナーレステレビを解説する前に切っても切り離せない存在、NHKの受信料についておさらいします。
NHK受信料とはNHK放送が受信できるテレビを含めたチューナーを内蔵するパソコン、ワンセグ対応携帯端末などを所持する人が支払うべきものです。
これは放送法、つまりは法律として定められています。

協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。
ただし、放送の受信を目的としない受信設備又はラジオ放送(音声その他の音響を送る放送であつて、テレビジョン放送及び多重放送に該当しないものをいう。

「放送法第64条」より一部抜粋

ひと昔前であれば受信できる機器とはテレビのみをさしていました。
しかし昨今ではパソコン、スマートフォンなど様々な機器にてテレビ視聴が可能となっています。
このため、ほぼ全ての国民が受信料の支払い対象となるはずです。
事実、世帯別の受信料石原井率は2019年の調査において8割を越えています。

しかし人によってはこうした放送を受信できる機器を所持していたとしても「NHKを視聴しない」「そもそもテレビを視聴しない」人にとって受信料の徴収は納得できるものではありません。
特にテレビ離れが深刻な若者層にとって利用しないサービスに対してお金を払う、というのには抵抗があることでしょう。
また、親元から離れこれから新生活を始める学生などにとっては手痛い出費となるでしょう。

さらに受信料の契約についても契約側とNHK側で様々なトラブルが発生しており、よりテレビ離れ、もといNHK離れが加速する要因となっています。
よくあるのが訪問契約です。
玄関に押し入られた、宅配業者を装い訪問された、応対時に横暴な態度などトラブルが絶えないようです。
2017年には受信料を拒否した男性にたいしてNHKが訴訟を起こしました。
結果最高裁判所判決にてNHK側の勝訴。
国民に大きな衝撃を与えました。
「何もここまでしなくとても」と思われるかもしれません。
しかしそれだけNHKも必死なのでしょう。
平成20年より右肩上がりの受信契約数ですが、いずれどこかで頭打ちとなります。
なぜなら世帯数という母数には限りがあるからです。
また、最近の若者はテレビを必要としない層も増え、一人暮らしのタイミングでテレビ断ちすることもあります。
これがこのまま増えるようであればいずれ国内におけるテレビの保有数は減少することでしょう。
事実微減傾向にあるようです。
このため、放送法に基づき、受信料が取れるところからはしっかりとらなければNHKの存続が危うくなります。
収益の大半を受信料に頼るNHKにとっては死活問題です。
このためNHK番組をインターネット配信するといった実験が開始されています。
これによってスマートフォンを所持する層からも受信料を徴収する仕組みを作ろうということでしょうか。

こうした視聴者とNHKとのトラブル、受信料問題の攻防は今後も続く可能性があります。
そしてNHK優勢な昨今において、一つの功名と期待されるのが今回紹介するチューナーレステレビです。

チューナーレステレビとは

チューナーレステレビとは、その名の通り、チューナーが存在しないテレビをさします。
チューナーとはテレビ放送やラジオ放送の信号から映像や音声を抽出する装置のことです。
つまりこれがないことには番組を視聴することができません。
当然NHKの番組も視聴は不可能です。
このため放送法にある規定「協会の放送を受信することのできる受信設備」には該当しないことからNHKの受信料を支払う対象からは除外される、という理屈です。
ではテレビ放送が視聴できないこのチューナーレステレビはいったいどのように利用するのでしょうか。
答えはインターネット動画配信サービス視聴用の機器として利用します。
つまりYouTubeやNetflix、Huluといったネット動画用のサービスのみに利用します。
一部動画配信サービスではテレビ放送後に番組を配信することもありもあり、テレビのヘビーユーザーでなければこれで事足ることでしょう。
また、チューナレステレビに類似した機器としてAmazonから発売されている「Fire TV Stick」も有名です。
こちらはテレビやモニタに専用の機器を接続することでインターネット動画配信サービスを利用できる、というもの。
ドン・キホーテではこの機器と画面を一体化させて発売したことで大きな話題をよんだようです。

価格は2万円弱と同じサイズのテレビと比較してもさほど価格に差はありません
製品によっては寧ろお手頃価格といってもよいでしょう。
値段という点でも顧客の心をつかんだと言えるでしょう。

チューナーレステレビが生まれた背景

ドン・キホーテのヒットを受けてか、他のメーカーも追随するようにチューナーレステレビの発売を開始しました。
今後は増々メーカー間の競争が激化するのではないでしょうか。
さて、ではなぜチューナーレステレビがここまで求められたのでしょうか。
そこにはスマートフォン普及による生活の変化が考えられます。
冒頭にあげたようにテレビやNHK番組を視聴しない層が増えてきました。
これは単純にテレビ番組がつまらなくなった、関心がなくなった、という以上に代替物が発生したものと思われます。
つまりはインターネット、もっといえばスマートフォンです。
スマートフォンの普及によりあらゆる情報の取得が容易になりました。
これによりテレビを視聴することで手に入れてきた天気、ニュース、娯楽について必須ではなくなったのです。
結果、「テレビでなければならない」という唯一性の要素が少なくなり、テレビの需要は減少しました。
これだけならば問題はありません。
問題なのは使ってもいないサービスにお金がかかってしまう、という点です。
テレビ放送の視聴はNHKを除くと原則無料で視聴できます(視聴者の任意で有料チャンネルもありますが)。
インターネットで無料で情報を取得できる、というスタイルに慣れた主に若者にとって、求めてもいないサービスにお金を支払いことは抵抗があります。
一方でインターネット動画配信サービスについては関心があり、スマートフォンの小さな画面では満足できないという視聴者が増えてきました。
こうした背景のもと、視聴者の需要に即した商品こそがチューナーレステレビだったというわけです。

NHK受信料の支払いは本当に不要なのか

では実際にチューナーレステレビは本当にNHKの受信料を支払う必要がないのか。
大手ニュースサイト「ITmedia ビジネスオンライン」がNHKに対して質問を行ったところ、「受信料の支払い義務が生じない」との回答を確認したようです。
理由としてはやはり放送法64条に規定する”放送を受信することのできる受信設備”に該当しないため。

これが事実であるならば今後増々チューナーレステレビの需要が増えるのではないでしょうか。
一方で今後”インターネットに接続可能な機器”が受信対象となる可能性も否定できません。
現状は支払い不要であっても今後の動きによってはまた二転三転する可能性があります。
視聴者(メーカー)とNHKとのイタチごっこは今後も続くものと思われます。

まとめ

ついにNHK受信料不要のテレビが登場することになりました。
残念ながら地上波のテレビを視聴することができないため、一般的な”テレビ”の定義からは外れるかもしれません。
よって現在テレビ放送を視聴したい層がこのチューナーレステレビへ移行する可能性は低いでしょう。
一方でインターネット動画配信サービスを利用したい層にとってはテレビを購入する際の選択肢の一つとして考えることができます。
テレビの買い替えを検討している方はぜひチューナーレステレビを検討してみることをおススメします。

  • チューナーレステレビはインターネット動画配信サービス専用機器
  • チューナーレステレビの場合、NHK受信料は不要
  • チューナーレステレビの需要は今後も拡大する可能性がある
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