成人年齢が18歳に引き下げ、できることとできないこと

  • 2022年4月7日
  • 2022年4月7日
  • 社会
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2020年4月1日より、成人年齢が引き下げとなりました。
20歳から18歳となります。
成人の定義は民法にて定められています。
今回その民法が約140年ぶりに改正されました。

今回18歳に引き下げられたのにはどういった背景があるのでしょうか。
また何かと間違いがちな成人したらできること、できないことについてまとめてみました。

これから成人をむかえる人は是非、それらを把握しておくことをおススメします

18歳へ引き下げられた理由

今回146年ぶりの成人年齢引き下げ。
その背景にはどういったものだったのでしょうか。
実はこの引き下げですが、2018年6月に民法改正が成立しています。
そして今年2022年4月1日より施行という流れとなりました。
明治時代に民法が制定されて以降、成人は20歳からと定めれてきました。
今回それを改定する歴史的瞬間となります。

今回の引き下げ理由として法務省のホームページを見ると以下のような記載がありました。

成年年齢の見直しは、明治9年の太政官布告以来、約140年ぶりであり、18歳、19歳の若者が自らの判断によって人生を選択することができる環境を整備するとともに、その積極的な社会参加を促し、社会を活力あるものにする意義を有するものと考えられます。
 また、女性の婚姻開始年齢は16歳と定められており、18歳とされる男性の婚姻開始年齢と異なっていましたが、今回の改正では、女性の婚姻年齢を18歳に引き上げ、男女の婚姻開始年齢を統一することとしています。
 このほか、年齢要件を定める他の法令についても、必要に応じて18歳に引き下げるなどの改正を行っています。

法務省ホームページ「民法の一部を改正する法律(成年年齢関係)について」 

https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00218.html

つまりは18,19歳であっても大人としての自立を促し、より社会で活躍できるよう法律的に後押しする、というものです
また、海外に目を向けるとその多くは18歳が成人となっています。
このことから国際社会の基準に合わせる、という意味合いももっているようです

さて2022年4月より新たに”成人”の仲間入りを果たす該当者は、2022年4月2日生まれから2004年4月1日生まれの18歳、19歳となります。
2022年に18歳の誕生日を迎える人であっても4月1日時点で18歳でなければ成人とはなりません。2004年4月2日以降に生まれた人の場合は、18歳の誕生日がイコール成人となる日です。

なお、今後の自治体が実施する成人式については18歳時点で実施すべきかどうかは今後協議するとのこと。

その他今回の民法改正に伴う疑問点については法務省のQ&Aを参照ください。

成人になってできるようになること

では成人となった何が変わるのでしょうか。
具体的には以下のことができるようになります。

  1. クレジットカードの作成
  2. 携帯電話の契約
  3. 賃貸契約
  4. ローンを組む
  5. 10年有効のパスポート取得
  6. 公認会計士や行政書士といった一部資格の取得条件の解除

主にお金が絡む面での契約について未成年ではできなかったことができるようになります。
例えばクレジットカードの作成や賃貸契約など、18歳で大学に進学する場合にはこれらは必要に迫られることが多くなります。
これまで保護者の同意が必要でしたが、これが無くなり、手続きが簡便化されますね。
また、パスポートについても今後国際社会に進出する若者にとっては必須のものでしょう。
資格の取得についても試験が合格するだけの力があれば、20歳とならずとも少々の年齢など関係なく、積極的に取得させるべきですね。
このようにこれまでできなかったことが単独できるようになります。

その一方で逆に制限されることが1点存在します。
それは女性が結婚dけいる最低年齢が16歳から18歳に引き上げされることです。
男性の場合は18歳からのため、これで男女ともに18歳で統一される形となりました。
これも男女平等という観点から統一されたと考えればある種、よい結果なのではないでしょうか。

20歳からできるようになること

逆に成人(18歳)となった場合でも20歳にならないとできないことも存在します。

  1. 飲酒
  2. 喫煙
  3. 公営競技(賭け事)

引き続き禁止となるのは酒、たばこです。
これらは健康被害が懸念されることから、20歳になれないと解禁されません。
成人式が18歳から開始されたり、大学の新入生歓迎会などによっては飲酒を助長することが懸念されます。
また、賭け事についてもギャンブル依存症の恐れがあることより引き続き20歳からとなります。
なお、パチンコについては従来通り18歳以上から可能であるため問題ありません。

成人したからとはいえ、このように健康被害といった本人の悪影響が出るものについては引き続き制限されます。

何が出来るようになり、何ができないかをしっかりと把握することが成人としてのやるべき第一歩になるのではないでしょうか。

まとめ

いかがだったでしょうか。
成人することでいろいろな面でできることが増えます。
しがらみが減り、保護者から独立することを喜ぶ人は多いのではないでしょうか。
しかしこれらができるようになるということは、それに伴う責任も自身でもつ、ということに変わりありません。

これらを行うにはそれに伴う責任がついてまわります。
成人となることでこれらの責任を果たすことできると認められたことになります。
そのため漫然と喜ぶだけではなく、しっかり大人としての自覚をもつことが大切です。

将来的には”18歳から成人としてよかった”と社会が思える日が来るとことを願うばかりです。

  • 成人年齢の改定は140年ぶり
  • 成人することで各種契約面での保護者同意が不要となる
  • 結婚できる年齢は男女ともに18歳で統一
  • 飲酒、喫煙は引き続き20歳から解禁
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