長い夏休みが終わりいよいよ新学期が始まります。
長い休みが終わる寂しさが残る一方、久しぶりの登校にワクワクしている子供もいるのではないでしょうか。
そんななか、部活動に参加する生徒にとっては看過できない発表がありました。
島根県は8月29日から9月11日までの2週間、部活動を禁止すると発表しました。
コロナ禍に伴う部活動の制限についてはここ最近は見られませんでした。
しかし今回久しぶりの制限がかされることになったのです。
なぜ禁止となるのか。
そしてなぜ島根県がこのような決断に至ったのでしょうか。
練習は禁止、ただし大会は可のなぞ
島根県は県内の学校に部活動の一時停止措置を通達しました。
その内容を確認は以下の通りです。
通常の活動及び他校との交流を伴う練習試合・合同練習等(以下、「練習試合等」という。)の実施を原則停止とする。ただし、この期間中に開催される大会・演奏会(以下「大会等」という。)については、公式大会(高体連・高野連・高文連、各競技や文化芸術活動の統括団体等が主催するもの)で、学校長が認めるもののみ参加可とする。なお、参加の際は以下の事項について十分に留意すること。
「新型コロナウイルス感染症拡大に伴う県立学校の部活動の一時停止について(通知)」より一部抜粋 https://www.pref.shimane.lg.jp/education/kyoiku/iinkai/sodan/kanren-tsuuchi.data/R4.8.26kenritukoukou.pdf
このように期間中の練習は禁止。
ただし大会の場合は校長が許可すれば可能、との内容。
ここでの疑問はなぜ大会は可能なのか、といった点です。
コロナの感染拡大防止を目的とするなら大会こそ中止にすべきなのではないでしょうか。
多くの選手が一同の介する大会ではそれだけ多くの人との接触が発生します。
学校内での練習以上に感染リスクが高まるのではないでしょうか。
とはいうものの大会にも出られないとなると生徒側にとっても気の毒な結果となります。
そのための特例として大会だけは許可する、という温情的な意味をであるならば納得できる結果ともいえます。
島根県側がどのような意図をもって判断したかは分かりかねますが、今回の措置をとることがプラスに働くことを願うばかりです。
賛否両論
さてこの一時停止措置について当然ながら生徒としては納得できない気持ちがあります。
部活熱心な生徒としては練習する時間を奪われることは我慢ならないことでしょう。
特にこの時期では3年生が夏の大会で引退し、新たな世代にバトンタッチするタイミングです。
そのタイミングで練習が中止となると出鼻をくじかれたと言わざるを得ません。
また、この措置はあくまでも島根県のみに限定しているため、県外の大会を想定した場合には練習時間について他県との差が生まれてしまいます。
とはいえ停止の理由が理由だけに仕方がないといった気持ちもあるでしょう。
生徒の健康が大事。
そもそも部活とはそうした一面を期待するための活動でもあります。
部活動によってこれが損なわれては本末点灯もいいところでしょう。
それを生徒側もしっかり理解はしつつもやはりやりきれない気持ちがある、というのが正直な気持ちではないでしょうか。
賛否が分かれるのは何も生徒だけではありません。
保護者からもさまざまな意見が飛び交っているようです。
ネット上の意見ではどちらかといえば今回の措置について反対の立場を持つ人が多いようです。
「練習はダメで大会はOKなのが分からない」
「他校は部活OKで自身の子供が通う学校はダメなのは不公平」
「授業や経済活動は制限されないのになぜ部活だけダメなのか」
といったところです。
どれも確かにと考えされられます。
もちろん、今回の件について賛成意見もあります。
賢明な判断、感染リスクが下がるならOKなどやはり子供の安全を危惧する親御さんも多数見られます。
人口の少ない県なのになぜ
47都道府県のうち、真っ先に部活動禁止の判断を下したのは島根県です。
しかし島根県といえば47都道府県中、人口が2番目に少ない県として有名です。
人が少ないからそれだけ感染者が少ないのでは、と思うかもしれません。
事実、8月29日時点においては病床使用率も36.4%と全国の中では低い水準でした。
しかし8月中旬においては新規陽性者数が過去最高となる1,620人が確認されています。
一旦は落ち着いたものの今後も再発することを恐れ、先手をうったという意味であれば今回の措置についても正しいともいえます。
果たしてこの決断が吉と凶と出るか。
今後他の都道府県でのテストケースとして注目されます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回の判断について正しいか、誤りだったのか。
部活動を望む生徒たちに報いるためにも効果が出て欲しいと望むばかりです。
- 部活動において練習は禁止、大会は許可
- 島根県の判断に生徒、保護者からは賛否両論
- 人口の少ない島根県であっても最大限の警戒は必要