新生活紹介シリーズの第3弾です。
今回はいよいよ”普通”のマンション暮らしについて解説します。
ただしマンションといっても、角部屋にスポットをあてた内容です。
人気の高い角部屋ですが、見落としがちなデメリットも存在します。
筆者の体験談をもとに解説します。
角部屋と中部屋の特徴を比較し、どちらがおススメなのかを比較しましょう。
”マンション選びは絶対角部屋!”と考えている人は必見です。
部屋を契約する前にこうした事態があることを理解したうえで部屋を選びましょう。
角部屋が人気の理由、メリットについて
角部屋とはマンション、アパートにおいて建物の端にある部屋をさします。
一方で角部屋以外については「中部屋」と呼ばれ、端と端にある角部屋に挟まれる部屋となります。
このため、中部屋に比べ、角部屋は部屋数に限りがあり、その希少性やこれらからあげる理由により人気の物件となっています。
ではどういった理由により角部屋が人気なのでしょうか。
- 上下左右に接する部屋が最小限に住む
- 部屋の前の廊下を他人が通らない
- 日当たりが良い
- 景色が良い
- 階段が近い
1.上下左右に接する部屋が最小限に住む
角部屋の魅力はなんといっても、これに限るでしょう。
接する部屋が少ないため、騒音の悩みが最小限となります。
中部屋であれば上下左右はもちろん、場合によっては斜めの部屋の騒音が気にある場合があります。
また、逆に自身が出す音に対しても接する部屋に聞こえてしまうことも気にしなければなりません。
しかし角部屋の場合は中部屋と比べ、接する部屋が半分であるため、これらの悩みも半減されるのです。
最下階、最上階であれば接する部屋は3部屋(上or下+隣+斜め上or斜め下)だけとなります。
他人の音に敏感は人。
逆に大きな音を出しやすい可能性がある人のとって角部屋というのは大変魅力的な条件となります。
特に楽器を演奏する人やペット飼う人には自分にも他の住民にも騒音トラブルとならないためにも必須の条件ではないでしょうか。
2.部屋の前の廊下を他人が通らない
こちらも1.同様、騒音対策という面でのメリットが大きいです。
自身の部屋がその階における一番端の部屋となります。
そのため、部屋の前の共有の廊下については他人が通ることはありません。
足音が気にならないことに加え、人が自分の部屋の前をうろうろされるのが気になる人には最適の場所と言えるでしょう。
1.及び2.というのは電車における一番端の座席をイメージしていただければそのメリットがよくわかるのではないでしょうか。
3.日当たりが良い、4.景色が良い
これらは1.2.と比べると魅力度はやや劣るかもしれません。
これらの理由だけで角部屋を選択する人は少ないのではないでしょうか。
部屋によっては角部屋、中部屋関係ないこともあります。
周辺に大きな建物がある場合、景色や太陽の差し込み具合が角部屋であれば中部屋と比べ多少良くなる場合があります。
5.階段が近い
集合中宅の場合、必ず階段が設置されています。
そしてその設置場所の多くは建物の端です。
そのため角部屋場合、階段からの距離が近く、上り下りする場合には地味にありがたいものです。
特に火災や地震といった緊急時の場合など、避難経路が近くにあるというのは大きなメリットではないでしょうか。
ただし、低階層である場合はエレベーターではなく階段を利用する住民が多くなるため、2.のメリットが消失する場合もあります。
ここが気になる角部屋のデメリット
いよいよ角部屋のデメリットについて解説します。
- 夏は暑くて、冬は寒い
- 中部屋と比べて家賃が高い
- 建物外からの騒音がうるさい
- 窓が多い
1.夏は暑くて、冬は寒い
筆者の経験上、最もデメリットと感じたのはこの点です。
ともかく外気の影響を受けやすいのが角部屋の最大の特徴と言えるでしょう。
中部屋と違い、片方の壁が外部と接する位置に部屋があります。
そのため、どうしても外の気温の影響を受けやすくなります。
”壁があるのだからそれぐらいなんてことないだろう”と思うかもしれませんが、案外馬鹿にできません。
筆者は過去、角部屋、中部屋に住んでいたことがあります。
この時の気温に関係する条件はほぼ同じ(同じ地域、季節)でした。
しかし中部屋と比べ角部屋は体感、5℃は違ったと感じました。
冬の場合、中部屋であればよほど気温が低くない限りエアコンを使うことがありませんでした。
逆に角部屋であればほぼ毎日エアコンを使用していたほどの違いが出ています。
特に夏場の違いはより顕著です。
角部屋のほうが日当たりがよいため、夏は特に部屋が暑くなってしまうのです。
冬場であれば寒さがやわらぐため、まだマシと言えたでしょう。
そのため角部屋の夏場はともかく、冷房器具が必須と考えてください。
2.中部屋と比べて家賃が高い
続いては露骨に違いが出る、家賃です。
角部屋はその人気の高さ、希少性からどうしても中部屋と比べ、家賃が高くなる傾向にあります。
といっても極端に高い、というわけではありません。
筆者の経験上、同じ間取りの同じ階層であれば角部屋の家賃は3,000~5,000円ほど高くなっていました。
これはそもそもの家賃相場によって変動するためあくまでも一つの参考例としてとらえてください。
よほどの好物件でもなければ、”中部屋と比べて少々高い”ぐらいの認識でよいと思います。
それでも月々に発生する固定費のため、1,000円でも安くしたいとういうのが心情でしょう。
1.の電気代も含めると角部屋というのは中部屋と比べて生活費が高くなる傾向にあるようです。
3.建物外からの騒音がうるさい
こちらは1.と同じく、部屋が外に面するための影響です。
中部屋と異なり、外から音がよく響きやすくなっています。
気温と比べるとさほど大したことではありません。
しかしそうであっても角部屋のメリットでもある騒音の悩みについて、マイナスポイントとなるでしょう。
つまりは他の部屋からの騒音こそ最小限ですむものの、外からの音については逆に影響を受けやすいということです。
4.窓が多い
壁が外とセットする面積が多いことから、その分窓も多くなる傾向にあります。
これはメリットとなることもあればデメリットとしても働きます。
デメリットとしては、家具の配置が決めづらくなる。
窓から部屋を覗かれる。
掃除する箇所が増える。
外気の影響を受けやすい、などなどです。
まとめ
角部屋のメリット、デメリットについて出揃いました。
これらを加味したうえで角部屋に住むことをおススメする人の特徴をまとめると以下の通りです。
- 集合住宅内のトラブルを最小限にしたい人
- 騒音に敏感な人
- 室内の暑さ、寒さについて気にならない人
- 1~3に対して多少のお金を払ってでも解消したい人
角部屋のデメリットとしては建物外からの音や暑さ寒さ。
そして生活費。
この点に集約されます。
よってこれらを許容できることができれば角部屋というのは理想的な環境と言えるでしょう。
特にそのデメリットのほとんどがお金をかけることで解消できるものばかりです。
よって快適な生活を送るためにお金を惜しまない人であればこれ以上の環境はないと思います。
最後の筆者が今後角部屋、中部屋に住む場合どちらを選択するかをお伝えします。
参考となれば幸いです。
よほどの家賃に差がなければ角部屋を選択します。
数千円で角部屋としてのメリットを享受できるのであればさほど高い出費とは考えていません。
また、デメリットである建物外からの音や暑さ、寒さについてもそこまで気になりません。
確かに暑さ、寒さについては筆者として大きなデメリットとなっています。
しかし筆者の場合は戸建て長く住んでいたこともあり、角部屋以上にこれらの影響を受けていた経験がありました。
そのため角部屋ぐらいの影響であれば許容できると判断しました。
一方で家賃が極端に高くなるようであればそこまで角部屋にこだわることもありません。
また例えば、角部屋でない、という条件以外は理想的な物件であった場合にも、中部屋に住むことをマイナスととられることもないと考えています。
角部屋だろうが中部屋だろうがそれらは部屋選びの際の一つの条件としてとらえており、必須のポイントではない、というの筆者の結論です。
人によっては角部屋でないといやだ、という人もいることでしょう。
しかしそれはもしかするとただの食わず嫌いの可能性があります。
一度経験し、その上で嫌だと感じたい場合には速やかに引っ越ししましょう。
なぜならこうして手軽に引っ越しできるのが賃貸の最大のメリットなのですから。