大学共通テスト流出問題に新展開、共犯者と手口について解説

  • 2022年2月22日
  • 2022年3月7日
  • 社会
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大学共通テスト流出問題が発生して早1ヶ月が経過しました。
警察に調べにて新事実が次々に判明しています。
今回判明した「共犯者」にスポットをあて解説します。
なお、事件の概要について下記の記事をご覧ください。

大学共通テスト、問題流出!犯人のその後はどうなった?来年以降のテストへの影響について

犯行手口が判明、共犯者がいた!

女子大生を任意で調べた結果、警視庁2月10日に共犯者がいることを発表しました。
当初、女子大学生は犯行を「自分1人でやった」と供述していました。
これが一転、システムエンジニアの男性(28歳)との共犯と認めたのです。
そして驚きの犯行手口についても分かってきました。
当初は女子大学生が共通テスト中、通話アプリ「スカイプ」を使い、東大生に問題を流出させたと供述しています。
しかしこれを聞いて試験中にこのようなことが可能かどうかの疑問に思った人が大半でしょう。
さすがに無理のある言い分だったのか、今回女子大生はついに真実を語ったようです。
手口はこうです。
女子大生が試験中に問題用紙を動画撮影します。
次に共犯者の男性がインターネットを通じてこの動画を入手します。
男性はこの動画を静止画として加工し、事情を知らない東大生に「スカイプ」経由で送ったのです。
これを聞けば納得でしょう。
試験中にスマートフォンでメッセージを打つことは困難です。
また、限られた時間内で自然なやり取りをすることも同様でしょう。
しかしこれに協力者がいれば話は変わります。

実も去年もやっていた!

さて、共犯者がいたことにも驚きですが、もう一つ真実が明るみになりました。
なんと去年も同じ手口で不正を行ったというのです。
ただし、うまくいなかった、とのこと。
事実、今年共通テストを受けているのですからこれは真実なのでしょう。
具体的にはどういった点がうまくいなかかったのか気になるところです。
残念ながらこれ以上の詳細は不明です。
しかし昨年の失敗を反省し、今年は見事やり遂げたのですからある意味しっかり対策を練ったことでしょう。
結果1年かけての準備だったというのですから驚きです。
この努力を勉強に向けていれば違った結果になったのではないでしょうか。

共犯者の正体は…システムエンジニアの男性

一方で気になるのはこの共犯のシステムエンジニアの男性です。
どうやら女子大生はインターネットのマッチングサービスを通じてこの男性と知り合った、とのこと。
その後女子大生は男性に謝礼(十数万円)を支払いことを条件に今回の不正行為の協力を依頼しました。
つまりこの男性は最初から女子大生が不正を働くことを認識したうえで片棒を担いでいたことになります。
不正がバレたときのリスクを考えた場合、十数万の謝礼では不足しているような気がします。
マッチングサービスを利用していることを考えるともしかするとこの男性は、女子大生と男女の関係だったのかもしれません。
しかしそうなると謝礼を払う間柄とは言えません。
そう考えると男性が一方的に女子大生に好意を抱いていた、と考えるのが妥当でしょう。
一方で女子大生は当初、犯行について単独で行ったことを供述しています。
このことから、男性をかばっていたという見方もあります。
単純にコトが大きくなるのが嫌だったのか。
男性に迷惑をかけたくないほど親しい間柄だったのか。
真相は見えません。
実際のところは男性がお金に困っていた、という理由かもしれませんが。
何にしても男性にとって謝礼とは釣り合わせない結果となってしまったことでしょう。

女子大生は「保護観察」、男性は「相当処分」処分

事件真相もようやくみえ、2人の今後についてもおおよそ確定したようです。
女子大生は「保護観察」。
男性は「相当処分」となる方向で警視庁は動いています。
これらはどういった処分なのでしょうか。
「保護観察」は日常生活をおくるなかで観察官や保護司から指導を受け、更生を図ることです。
期間は20歳になるまでまたは保護観察が解除されるまでの模様。
ただし、最低2年は必須とのこと。
日常生活には大きな支障はなさそうですが、女子大生の2年となると相当の影響がでるのではないでしょうか。
まず間違いなく、現在通っている大学は退学となるでしょう。
また、この間、共通テストを受けるのも制限がかけれるのではないでしょうか。
女子大生の夢は”東京の有名大学に入学し、アナウンサーになること”。
この2年は致命的と言えるでしょう。
最終的には自身の足で警察に出頭したためまだ軽いな処分だったのかもしれません。
しかし女子大生にとっては今後の人生に影響する結果となったのではないでしょうか。

続いては男性の「相当処分」です。
女子大生との最大の違いは成人済であった、ということです。
今回、女子大生が主犯ですが、まだ未成年でした。
そのため、処分としては成人済の男性のが重いようです。
「相当処分」とは警察が検察へ処分内容について意見を伝えることです。
起訴、不起訴を決めるのは検察ですが、警察のこの意見を参考にして処分を検討します。
この意見内容には全部で4種類存在します。
「相当処分」はそのうちの一つであり、重さで言えば下から2番目といったろころでしょう。
その内容は”検察官に判断に任せる”というものです。
よって起訴されるかどうかは検察官に一任される形です。
今回の事件について社会的な影響が大きいことが一つのポイントとなります。
また、主犯ではないとはいえ、実行犯であることから罪が軽いとは言えません。
何より成人という未成年を正しく導く立場にありながら不正行為を手助けした、というのは看過できません。
これらを加味したうえで果たして起訴されるのかどうか、結果が気になりますね。

まとめ

いかがだったでしょうか。
これにより事件は収束しそうですね。
最終的に男性にはどのような処分が下るのか。
また、これを受けて来年以降の共通テストはどのような不正防止対策が行われるのか。
引き続き目が離せませんね。

  • 複数犯による犯行
  • 共犯者の男性はマッチングサービスで出会ったシステムエンジニア男性
  • 女子大生は保護観察処分
  • 男性が起訴されるかどうかは検察官次第


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