あなたの子供は和式トレイを使えますか?
今回は子供でも和式トレイを使えるようになる練習方法についてまとめてみました。
11月19日は国連が定める「世界トイレデー」です。
トイレについて考えるには絶好の日となります。
現在深刻な問題となっているのが、「子供が和式トイレを使用できない」ことです。
NPO法人「日本トイレ研究会」によると男子小学生の3人に1人が和式便器を使えない、とのこと。
和式トイレは今でも国内で現役です。
学校はもちろん、公園や公共施設、災害時の仮設トイレなどその存在は未だ健在です。
しかし和式トレイの練習を自宅でするのは困難です。
そこで今回、世の親御さんや専門家によるさまざまな努力と工夫によりこれを解決する方法を紹介したいと思います。
まずは現在の和式トイレの事情についての解決。
その後、和式トイレの練習方法や便利なグッズなどを紹介していきます。
小学校入学を控えたお子さんがいる家庭には是非一読ください。
・和式トイレを使うための練習方法、便利グッズの詳細
・小中学校における和式トイレの普及率
・子供が和式トイレを使えない理由
和式トイレはまだまだ現役
まずは公立学校(小中学校)における和式トイレの普及率について調査しました。
文部科学省が令和2年に実施した調査によると和式トイレの全国利用率は約4割とのこと。
都道府県別で比較すると最も和式トイレが普及率が高かったのは島根県の64%。
逆に最も洋式トイレ化が進んでいたのが東京都です。
和式トイレの普及率は28%と高知県と比べ圧倒的な差が存在します。
島根県を筆頭に中国四国地方は全体的に和式トレイの利用は高い傾向にあります。
とはいうものの30%を切るのは東京都のみとなり、東京都とそれ以外の都道府県とに大きな隔たりがあるのが実情です。
また、東京都内であっても市町村(23区以外)内の和式トイレ普及率は高いようです。
23区内に限定すると20%を切る区も珍しくなく、
23区内以外の地域の小中学校に通うのであれば、和式トレイを利用する可能性は十分に考えられる、といえます。
とはいえ、23区内の小中学校であってもいまだ和式トイレが存在するところもあります。
また、和式トレイについて学校以外でも使用されていることを失念してはなりません。
公園や公共施設はもちろん、忘れがちなのが仮設トイレです。
仮設トイレは災害時やトイレが存在しないあらゆる場面で活躍します。
現在では洋式の仮設トイレが普及、主流となりつつあります。
しかしこれも小中学校の問題同様、まだまだ和式トイレが現役であることには違いありません。
このように和式トイレについてはあらゆるところで利用されているのが現状です。
今後その数が減る一方、完全に洋式化するまでには時間を要することでしょう。
そのため現状においてはいついかなる時でも和式トイレを使える状態であることばベストです。
トイレを我慢する理由は”他人の目”と”和式トイレ”
子供が和式トイレを使えないのはなぜでしょうか。
理由がわかれば解説方法も存在します。
日本トイレ研究会のアンケートにて”トイレを我慢する理由”が判明しました。
以下、上から割合が大きかった順です。
- 友達に知られたくない
- 落ち着かない
- 休み時間内に間に合わない
- 友達にからかわれる
- トイレが汚い
- トイレが臭い
- 和式便器が使いづらい
この結果、③を除くと2つのパターンに分けることができます。
①④→周囲の目が気になる
②⑤⑥⑦→和式トイレに起因する
このうち今回のテーマである後者について解説します。
⑤トイレが汚い→和式トイレの場合、便器や床と身体との距離が近い、排せつ物が便器よりはみ出ていることがある
⑥トイレが臭い→同上
⑦和式便器が使いづらい→今回のテーマど真ん中
→結論:和式トレイから洋式トイレに移行することで解決する可能性が高い
しゃがむことができない今の子供
ではここからは実際に和式トイレを使えるためのトレーニングについて解説します。
ステップ1:しゃがむことができるか
なんといっても最大の難関は”しゃがむことができる”かどうかです。
「しゃがむことなんて誰も出来るよ」なんて思っている大人が大半なのではないでしょうか。
じつはこの常識が崩れつつあるのです。
和式トイレが実は筋力や柔軟性の向上に一役買っていました。
また、トレイだけでなく和室で座ることも同様です。
この他、学校内における体育座りもしゃがむ動作が発生しますね。
しかしこの体育座りにしても実は最近、取りやめる学校が出てきています。
体育座りが子供の身体に悪影響を及ぼす。腰痛や内臓への負担など、その姿勢が悪いのではないかという話が出てきました。そのため体育座り止め、椅子を使用する小学校が昨今増えています。以前当ブログにてランドセルが子供たちの負[…]
直接に地面に座ることが減り、椅子に座ることが多くなりました。
このようにちょっとした日常においてしゃがむことを小まめに行ってきた以前はもとかく、
現在ではその機会が少なくなってきているのす。
結果、しゃがむことができない子供が出てきているようです。
ではしゃがむことをできるようにするにはどうするか。
理想は屈伸によるストレッチを行うです。
柔軟性を向上させつつ、膝曲げる、という動作を学ぶことができます。
とはいえ、子供が素直にこれを継続して行うことは難しいでしょう。
そこでおススメなのが、うさぎやカエルになりきるごっこ遊びです。
ぴょんぴょんとその場にはねるように動くことでひざ、間接を適度に使うことができます。
楽しみながらやることで継続できることが期待されます。
この他簡単なのでは椅子に座って足をぶらぶらさせることです。
こちらも簡単なストレッチ効果が期待できます。
このように日常においても簡単にトレーニングに結び付けることができます。
まずはお子さんが楽しんでできることからやってみましょう。
ステップ2:便器をイメージして姿勢をとろう
しゃがむことができれば次に段階です。
実際に和式トイレで用をたすように姿勢をとってみましょう。
重要なのはしゃがむ位置です。
中央付近で便器をまたぎましょう。
前すぎず、後ろすぎないよう距離感を図りながら中央付近に位置どることが大切です。
最後にしゃがむことができれば完了です。
注意点として、実際に用を足す際にはいきむことがあるため、誤って転倒しないようにしましょう。
施設によっては握ることが出来るバーがあるため慣れないうちはこれを積極的に使いましょう。
この際水洗レバーを握る際にも注意が必要です。
持ち手があると安定しますが、レバーに力を入れすぎると押しこみ、動いてしまいます。
かえって転倒する恐れがあるためこちらは手に触れないように心がけましょう。
さてここまでで疑問に思ったことはないでしょうか。
そうです。
どこで練習するかです。
和式トレイなど自宅で使用している家庭はごく少数でしょう。
公園などの公共施設を使うにしても周囲への影響を考えるとあまり使いたくありません。
また、いきなり実践に望むことも適切ではないでしょう。
そこでおススメなのが、和式トイレを自作することです。
段ボールなどで便座のような形、サイズのものを作成するのが一番簡単です。
こちらのブログ様では画像を交えた詳細な作成方法が紹介されています。
是非一読することをおススメします。
作るのが面倒な場合にはサイズだけ似せた紙や段ボールでも問題ありません。
ちなみに上記ブログで紹介されているサイズは縦70cm×横30cmとのことです。
まずはこれを参考にしましょう。
ステップ3:きれいなトイレを見つけよう
さてステップ2まで順調であれば、あとは実践のみです。
周囲に注意しつつ安全面を考慮し、親御さんは近くで見守りましょう。
注意点はもう一つあります。
なるべく綺麗で清潔なトイレを選びましょう。
子供にとっての最初の和式トイレデビュー。
汚なかったり、薄暗いようなトイレを最初に選んだ場合、
それが子供にとっての和式トイレのイメージとなります。
子供が安心して気持ちよくトイレを利用するためにも良いイメージを持てるような環境を用意しましょう。
とはいいつつもこれは理想論ですね。
なかなか理想のトイレを見つけることは難しいのが現実です。
そのためせめて最低限、不衛生でないトイレを見つけることにしましょう。
補足:それでも和式トイレが使えない場合
ここまでで和式トイレデビューできればそれに越したことはありません。
しかし現実にはうまくトイレトレーニングが進まないこともあるでしょう。
そんな時には、道具に頼るのが一番です。
世の中には便利な商品が存在しています。
洋式トイレを和式トイレのような姿勢で行える「トイレ踏み台 」なるものがあります。
こちらは自宅にある洋式トイレなどで使う、踏み台です。
※楽天サイトなどオンラインショップ上で購入できます
便座に腰を下ろしつつも足は台に乗っているため、和式トイレで用を足すような疑似体験ができます。
元々は和式トイレに用に用を足したい人用に開発されたグッズのようですが、トレーニングにも最適です。
便座に座った状態でかつ自宅で使用できるため安全面について期待ができます。
まずは和式トイレの実践前のステップとして試してみるのもありでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
和式トイレを使えないということが、今の大人ではなかなか想像できないのではないでしょうか。
しかしこれは今現実で起こっている由々しき事態です。
まだまだ和式トイレが無くならない現状、子供たちには和式トイレを使用できる方法をきちんと教えていく必要があります。
今回紹介したトレーニングはそのほんの一例です。
最終的に使うことができるのであればどういった方法でも問題ありません。
重要なのは子供のよって、和式トイレは怖いものではないこと。
そしてトイレで用を足すこと自体は正しい行為であることを認識させてあげることです。
・公立小中学校において和式トイレはまだまだ現役
・学校以外でも使用する機会は残っている
・和式トイレがトイレを我慢する要因の一つとなっている
・しゃがむことができない子供への対策が必要
・楽しみながらトレーニングを心がける
・トイレは良いものであること子供に認識させる